人が人として生きる権利は無視かい

ニュースでインタビューに答えていた靖国神社の幹部(富士通名誉会長だって)が以下のような発言をされていました。


「敗戦によって国のために命を捨てるという崇高な行為が、すっかりおとしめられている、そういう環境で育った政治家がA級戦犯分祀を唱えている」

まあ言ったかたは80歳代なので、60歳代の政治家の発言をこうたしなめているわけですが。

私ビックリですよ。

「国のために命を捨てるという崇高な行為」ってアナタ。
そういう思想を利用して世界中どこでも戦争してるんじゃないですか?

アメリカだってそうですよ。
愛国心」ってういものを使って、戦争に行くこと、自分の子供を戦争に送ることを誇らしいことだと思うように仕向けられている。

テロリストだってそうですよ。
自分の宗教・思想を貫き、それ以外のものを除去するために自爆行為も崇高なものとして思うように仕向けられている。

北朝鮮だって同じですよ。
リーダーに対する「宗教心」から食べるものにも困っているのに「国のために」と思うように仕向けられている。


本当に戦争をしたい本人たちは、実際に命を捨てる側が信じていることなんてちーっとも信じちゃいないものですよ。
(実際、イラク戦争賛成派のアメリカ共和党内で、自分の子供を戦争に送っている人はひっとりもいませんでした。先週、共和党ジョン・マケインの息子がその初めての例になってニュースになったくらいですから。)

戦争をしたい本人たちのほしいものは、権力。
上記の3例の仕掛け人側全員が維持したいのも権力。
権力のために、そうやって騙されて命を捨てるのは一般人。


ほんと、バカバカしいったらないですワ。
このおじいちゃんたちは、そんなことも知らないんでしょうかね。

戦争で苦しんだ自分と、戦争で命をなくした自分の家族が実は利用されていたなんて信じると自分のアイデンティティが壊れるから、そうやって事実拒否状態(in denial)なんでしょうかねー。

東京裁判の違法性は私も認めますけど、歴史とはそうやって自らが決めるものではないですよね。