嫌われ松子の一生

嫌われ松子の一生

インターネット上でこの映画に関する記事を読んで興味を持ち、原作を読みました。
やーやっぱり、ヒットした本なら誰か日本人がアメリカのどこかの図書館に寄贈するものなんですねー。苦労なく自分の業務を通して手に入りました。

どこの図書館から届いたんだっけ。
ええと。
インディアナ大学だ。

この本がOCLCのデータベースにカタログされているんですが、
英語のサブタイトルが「A woman who kept searching for love」。

う〜ん、「愛を探し続けた女」かあ。
そうですね。
嫌われ続けたっていうよりは、愛を探し続けたっていう印象を私も持ちました。


松子本人の当時のストーリーをつづるナレーションと
存在も知らないまま亡くなった松子の人生をたどる甥のナレーション
というスタイル。

松子ナレーションのあたりは、昭和30年とか40年なんですが
本当に、頭の中で読みながら「神田川」がBGMとして流れっぱなしでした。
♪あなたは〜もう〜忘れたかしらぁ〜♪

すすり泣きが聞こえてきそう。(苦笑)
松子は頭はすごくいいのに、男となると本当にアホな選択しかしないかわいそうな女。
今の時代の観点から行くと、ドメスティック・バイオレンス(DV)=家庭内暴力
に絶え続けるなんて、とんでもないことですが、
当時の時代背景からすると、こんなことよくあったんだろうなあと思います。

女が泣き寝入りするのが当たり前な時代から、日本は進歩しているんですね。(謎)

でもこのあたりの、現代に生きる甥のそういう感覚と、
若き日の松子の生きた時代の感覚のずれが、なんかいいコントラストでした。

がんがん読んでしまいました。


それにしても、「橋のない川」といい、「The Grapes of Wrath」といい、
私はなんで登場人物が苦労する話に引かれるんでしょうネ。


自分の人生や生活を見つめなおすいい機会になるからかなあ。
それか、自分はまだまだ苦労してないな、って再確認するためかなあ。