The Illusionist

hashitan2006-02-07


http://www.imdb.com/title/tt0443543/



これは、Steven Millhauserの短編、「Eisenheim the Illusionist」を原作とした作品。
とにかく映像(Cinematography)がすごくきれい。
謎が謎を呼ぶ展開に、終始「どうなってんだー」と思わせ、最後にぎゃふんと言わせてくれたミステリーのようなファンタジーのような作品。

舞台は19世紀末のウィーン。
松明で照らされた暗いステージに、エドワード・ノートン演じる手品師・アイゼンハイムがじっといすに座っているシーンから始まります。
なにやら観客がどよどよとなったあと、ポール・ジアマッティ演じる警察長官がステージに機動隊と乗り込み、アイゼンハイムの逮捕を宣言し、それに抵抗する観客とのもみあいになります。

そこから、警察長官のナレーションにより、アイゼンハイムの生い立ちが振り返られます。
アイゼンハイムは家具職人の子に生まれましたが、王室に出入りする少女と恋に落ちます。
その少女との仲を引き裂かれた彼は、放浪の旅にでますが、15年経って、名のある手品師としてウィーンに戻り、電気照明の入った豪華な劇場で公演を続けます。

彼のイリュージョンは神秘的で、彼を魔法使いだとウワサする人たちまで出る始末。

ある日、皇太子が彼の公演を観にやってきます。
そのとき、彼は皇太子の婚約者がかの恋に落ちた少女だと学びます。
その後、王宮に招待されて公演をしますが、なんでも見抜いてやろうと意気込む皇太子にわざと恥をかかせてしまいます。
それからは、革命的なかれのイリュージョンが、精神の自由、はては民主主義を誘発させているとして、皇太子の命令で弾圧が始まります。

そのさなか、皇太子の婚約者にトラブルが起こり、ストーリーは急展開。

最後の最後まで、映画を観ている私までイリュージョンにかかっていたような驚き。
最後のシーンのポール・ジアマッティの演技がまたいい!
「Sideways」で彼だけがアカデミー賞ノミネートされなかったのはやっぱりおかしい!!


劇場公開になったら、もう一度観に行きたいです。