The House of Sand (Casa de Areia)

hashitan2006-02-03


遅くなりましたが、とりあえず観た作品のおさらいをしてみたいと思います。

The House of Sand (Casa de Areia)
ブラジル
監督:Andrucha Waddington
http://www.imdb.com/title/tt0456875/

これは2004年のサンダンス映画祭で、脚本とこれまでの作品を元に選ばれるNHK・サンダンス国際作家賞を受賞した作品。2年後に完成して帰ってきました。
時代はたぶん1920年代。ブラジルの砂漠のど真ん中に所有権を持つ中年男が、無理やり砂漠で居住するために、若い妻とその母親を連れて、砂漠の中を旅しているところから話は始まります。

とても人の住める状況ではない場所で、雇った労働者とともに家を建て始める夫。妻は妊娠中。こんなところ、子供を育てるところじゃない、街に戻ろう、と懇願する妻を振り切って、オアシス近くに家を黙々と建て始める夫。

そこへ海辺に住む、脱走した奴隷民の集落と出会い、「砂は常に動き続ける、その場所は住むには適していない、お前の家もじきに砂に飲み込まれる」と警告をうけます。

それを聞いた妻とその母は、共に旅をしてきた労働者に持っているだけのお金を渡して、砂漠脱走を試みます。
しかし翌朝、キャンプはもぬけの殻。労働者たちはお金を取って、夜のうちに去ってしまったのです。

夫はその後、意固地に建設を進めようとして、建てかけの家の下敷きになって死んでしまいます。

そこから、この娘と母の砂漠との格闘の日々が始まります。

ストーリーは、娘が女の子を産み、そのこがさらに大人になり、と60年にわたって語っていきます。
母と娘を繰り返し演じるのは、実際の母と娘だそう。


静かだけど、感動的なストーリー。
やはり砂漠で撮影するのは、大変だそうで、砂塵でカメラを5台壊してしまったとか。

制作にNHKも関っているようなので、そのうちNHK衛星で放映されるのではないでしょうか。