叱れない

のほほんとしたバイトC君。
普段はあまり関わらないんですが、新しいスキャナのトレーニング担当が私なので、バイトさんひとりひとりと時間を取って教えています。

C君はとっても面倒くさがり。
新しいスキャナの使い方と聞いただけで嫌だったようで、毎日避けるんです、私のことを。

気がついたら「あ、もうこっちのスキャナでやっちゃったから。エヘ。」という返事が返ってくる。

今日こそは!とスキャンするものを抱えて戻ってきた彼をキャッチ。やっとトレーニングです。

新しいスキャナとそのソフトウェアはとっても性能が高く、ページ部分だけを読み取ってスキャンしたり、細かい編集もできるのです。

今までのはページ部分以外を黒く読み取ってしまうので紙でカバーしたり、まっすぐスキャンしないとあとで直せなかったりしたのです。

C君は以前からスタッフ泣かせで知られています。
というのは、「こうこうこうやるんだよ」と教えても、それを「ひとつの方法」としか思わないらしく、簡単なやり方を自分で勝手に見つけてその方法でやってしまう、ということがありました。

あと、教えても教えても、同じ間違いをしたり、彼が「見つからなかった」という本がちゃんとあるべき場所にあったり、ここまでかというくらい注意をはらえない子なのです。

でも私がこの新しいスキャナの使い方を教えていて、やたら細部にこだわるので「ちゃんと読めたらそれでいいよ」って言ったらなんていい返してきたと思います?奥さん。
「I'm a perfectionist...(僕は完璧主義だから・・・。)」だってサ。

後で話したら上司はマジで笑ってたよ。w
だって彼はその正反対だから。

んで今日またとっ捕まえて教えていたわけですよ。
ざっと紹介しただけでは編集機能がよくわからないらしく、わけのわからんことをやってページの文章がグニャグニャになってしまったのです。

でも彼は、自分ができないんじゃなくて、このソフトウェアがわけわからんようにできている、と思っている言い草。
「これ、ちゃんとならない。わけわからないなあ。エヘヘ」ときたもんだ。

一生懸命励ましながら教えていた私も最後には「You know, it
s not that difficult.(ねえ、そんな難しいことじゃないんだよ?)」と言ってしまった。

「だからこの四角いマークをこっちに引っ張って・・・」と具体的に説明しても、やらないんだもの、言っている通りに。

てきとーーーーに編集機能触って、「あ、なんでこんなんになるの?」ってばっかり。人の話聞けよ!

しかもですよ、マンツーマンで教えている最中に、片耳にヘッドホン挿したまま音楽聴いてんですよ。
大音量で聴いているらしく、かなり音が漏れているので私もきがついたんですが。

それって失礼よね?よね?
みんな、失礼だと言ってくれぇ。

でもね、私ね、叱れないんですよ。個人的に受け止められるのが怖くて。仕事として叱っても、個人的に根に持つ人が多いと常日頃から観察して思うのと、あと自分自身に他人を叱る根性がない。悪者になってもここは叱るべきなのに、それができない。ああ、情けねえ。

叱るって難しいですね。

結局C君は私の必死の説明にだんまりを決め込み(もうやりたくない、という子供じみたシグナルの模様)、時間が来たので私に「残りやっといて」と言ってさっさと帰ってしまいました。

いやーーーかなり腹立ちましたねえ、久々に。
天然なんだろうけど、C君、自分が仕事できるみたいな言い草やめてくれないかしら。腹立つから。w