無茶言う利用者キタ----------!

休暇中の人の仕事を自分のに加えてやってます。先週の金曜から。
目が回るほど忙しいけど、一般企業に勤める人の普通のレベルの仕事量と緊張感なのかなと思ったりしてます。

上司が先週から来週にかけて、引越しやらなんやら立て込んでいて休みがち。
今日も明日も来れないそうで、明日のユタ州内の大学図書館のILLが集まる会議にも欠席。
上司の上司も休暇中で欠席。
私一人での初めての出席になりそうです。緊張。議題に私の仕事入ってるし。

そういうときに限って職場に現れるのが、困ったちゃんの利用者。
はい、今度は頑固オヤジでございますよぉ。

40年前に物理学で卒業したという60歳代の男性。
また大学で講義を取っているようですが、べつに大学院というわけでもないので、趣味というか、正式に専攻を学科に報告せずに講義を受けているようです。
卒業生はこういうことが簡単にできるみたいですよ。
Dさんも同じことをいましています。彼の場合は10年ぶりに大学院に復帰する準備のためですが。

この頑固オヤジ、なにやらリサーチをしているらしく、1700年代の資料が必要とか。
しかも、まさしく彼が探している資料は実は図書館内にマイクロフィルムとしてあるんですよ。

二日前、窓口で「図書館内にあるものなら、ILLにリクエストしてもキャンセルされますよ」とやんわりと断ると、

「2000ページもあるのに、マイクロフィルムなんか使っていられない。私はプリント(本)がほしいんだ。」

の一点張り。

1700年代の資料なんて、保管してる図書館がほかにあればマイクロフィルムに決まってるし、万が一本として保管していても、閲覧専用で貸し出し付加なのが当たり前。そのへんの事情を説明すると、

「なんだ、そんな言い方をして、まるでトライさえしないといった感じじゃないか。」
とご立腹。


ご立腹レーダーを察知した上司がすばやくバトンタッチ。
お年寄りだからという理由だけで、「わかりました、本になってるバージョンを探しましょう」ということになりました。


上司が早退した昨日、その頑固オヤジから電話が。
今度は、ログインの仕方がわからないと。
ユーザーネームを教えて、パスワードをリセットしても、リセットしたパスワードがユーザーネームだと勘違いを立て続けにやるので、ゆっくりと、何度もわかってもらうまで優しく対応しました。

さてさてログインできたとなると、今度は、

「6ヶ月貸し出せるようにリクエストするオプションはないのか」

ときたもんだ。

当図書館の本でも、貸し出しは2ヶ月ですよ?
誰がILLの又貸しに6ヶ月も貸し出しますかってんだ。

ILLで来た本は、誰でもみんな4週間が貸し出し期間だと決まっているんですよと説明してみたらば、やはりオヤジ逆切れ。

「現実的に考えて、2000ページもある本をそんな短期間に私に使い終わらせろというのか。私にそんな時間などない。」

「いいリサーチのサポートをするのがそっちの仕事なのに、4週間でいいリサーチができると思ってるのか。」

いやね、教える講義を持っている教授さんでも4週間で使い切りますよ?

まあそうは言いませんでしたけどね。
実際、50本のマイクロフィルムを1ヶ月で使い切った教授さんいますし。
6ヶ月貸し出し許した前例なんてありませんし。
あなた、教授でも、大学院生でも、ましてや正式な学生でもないし。
なんでこんな偉そうなんだろう。
趣味でやってるリサーチがなんでうちらにとってそんなに大事なことだと思ってるんだろう。別に大学の利益になるわけでもなく。教授さんなら考えますけど。
思うはそればかり。w

こっちだって借りている身だから延滞料とか払わなくちゃいけないんですよ、
貸し出し期限は向こうが決めることで私たちにはなんの権限もないんですよ、

と説得を試みるが、「そりゃお前らが延滞料払うのが当たり前だろう」というようなニュアンスのことをおっしゃるので。

「いえ、4週間以上借りたいなら、あなたが延滞料を払うという同意が要ります。みんな4週間以上たてば延滞料払ってるんです。ILLでものを借りたいのなら、そのルールに従ってもらわなくては困ります。」

いやー、無料サービスやってるもんがここまで誠意をもって対応してんのに、頑固オヤジは気にもしないですねえ。延滞料など払わないだと。

だいたいなんでうちにすでにあるものをわざわざお金払って借りてきて、無料でオヤジに与えた挙句にうちが延滞料払わなきゃいけないんだか・・・。

らちがあかないので、「明日上司と相談して連絡します。」と申し出ると、私の説得に屈しなかったのが誇らしいかったかのように「そうだろう、そうしてくれ。」とほざいたさ。


「うむ、くるしゅうない」

ってな態度ですよ。
で、じゃあお電話差し上げるときはいつくらいの時間帯が都合よいですか?と聞いてみると。

「ああ、12:30から2時間以外はずっと家にいるから。」


・・・・・・。


何かにつけて時間ない時間ない言うたんあんたちゃうんかああああ。ごるああああああ!引退してる身の唯一のやることってそのクラス出てる2時間なんちゃうんかああああああ!!


あきれてものも言えないっすよ。
2000ページあって、4週間あって、ほとんど毎日家にいて、なにがどう不可能なのか私にはじょっぱりわかりません。



今日、上司は出勤できなかったのですが、電話があったときにきいてみると。
「6ヶ月貸し出し?ありえないから。(苦笑)」って言い切ってました。(笑)

ちなみに頑固オヤジは上司の物言いがはっきりしているので嫌いらしく、enthusiasticでないと批判までする始末。私は物言いが弱いから、ごり押しすれば自分の言い分が通ると思っているタイプの人間ですな、このオヤジは。


ものを返さなかったり、延滞料を払わない悪質な利用者には、履修登録どころか卒業停止処分も、最悪の場合はできるのですが、このオヤジはべつにまた卒業しようってわけでもないので、そういう処置を取っても効果がさっぱりなのですよ。
Dさんは、「その人に本貸したら最後、戻ってこないよ。」とポロリ。


多分戻ってこないでしょうねえ。
だから、本としてこの資料を持っている1校(全世界でたった1校)が貸すはずはないと思うのですが、キャンセルしてくれることを願うばかり。

はじめからうちにある資料使ってっていうんですよ。まったく。
マイクロフィルム見づらいなら老眼鏡をあきらめて購入せえっちゅーねん。
どうでもええーいうねん。
しるかーいうねん。